今回は印刀を用いて実際に彫る作業をご紹介させていただきます。なお、篆刻前の準備はコチラの記事をお読みください。
印刀の持ち方
筆と同様に印刀の持ち方がありますので、確認してみましょう。
単鉤法(たんこうほう)
親指と人差し指で持つ
双鉤法(そうこうほう)
親指と人差し指・中指で持つ
印刀の使い方
次に印刀の使い方ですが、刀の運び方になります。運刀(うんとう)とも言います。
引き刀
奥から手前に向かって彫る
押し刀
手前から奥に向かって彫る。突き刀とも言う。
初心者の方は、石に粘土がある柔らかい石の利用をお勧め致しますが、引き刀の場合に刀が急に滑り怪我をする可能性があります。その為に押し刀での製作、また、印床をご利用いただくとより安全です。
なお、選文によっての運刀の違いもありますのでご紹介いたします。
- 白文 線の右側に刀を当てながら刻る
- 朱文 線の左側に刀を当てながら刻る
仕上げの作業
補刀
彫り終わった後で押印し、その印影を見て手直しをする事
撃辺
印が劣化したかのような意図的に欠けたような彫りを入れる事
押印
印箋用の紙は非常にきめの細かい紙となっています。紙をなぞって目を潰して平らにする事で、押印に失敗する事が少なくなります。また、押印については下記のリンクもご参考ください。
今回使用した道具は以下となります。
印床:木製カリン ネジ式 【日本製】※動画では大を使用(現在廃番)
水ペーパー:#600(N) 1枚
篆刻は場所を問わずに創作活動が出来ますので、ぜひ挑戦してみてください。