カテゴリー: 紙

  • 宣紙とは?

    宣紙とは?

    中国を代表する「宣紙」とは

    中国では「書画を書く(描く)ことを目的に漉かれた大きな紙」を総称して「書画紙」と呼ばれ、中でも産地・原材料・漉き方が限定された紙は「宣紙」と分類されています。
    (「宣紙」は、日本では通称「本画仙(ほんがせん)」と呼ばれることもあります。)

    「宣紙」は、産地・原材料・漉き方などが限定されており、その条件を満たした紙でなければ「宣紙」と名乗ることができない重要な紙として定められています。
    それでは「宣紙」と名乗るための条件を確認しましょう。

    「宣紙」と名乗るための条件

    「宣紙」と名乗るためには、以下①~④の4つの条件を満たす必要があります。

    1. 原料
      安徽省宣城市涇県(あんきしょうせんじょうしけいけん)地域で採れる「青檀木の樹皮」と「沙田で育った稲藁」を使用すること(①以外の原料を混ぜてはならない)
    2. 使用する水
      安徽省宣城市涇県固有の山泉水を使用すること
    3. 生産地
      安徽省宣城市涇県地域で漉かれた紙であること
    4. 製法
      伝統的な工法を用いた純手漉であること

    以上の4つの条件を満たした紙のみに「宣紙」と名乗ることが許されているということなので、ごく限られた紙であることがお解りいただけると思います。

    宣紙の最高級品「紅星牌」

    中国宣紙の代表格としてその名が知られる「紅星牌(こうせいはい)」。
    書道に携わる方ならこの名を知らない方はいないのではないでしょうか。

    もちろん書道を志している全ての方が好む紙質というわけではありませんが、特別な風合いを持ち合わせているからこそ日本にも数多くの紅星牌愛好者がいらっしゃいます。
    そんな中国宣紙の代表格である紅星牌について詳しくご紹介いたします。

    厳選された優良な原料のみを使う

    宣紙の中でも名高い紅星牌では、厳選された原料が用いられており、2~3年生の青檀樹の皮と砂地で育てられた稲藁、そして生産地の水で製造されています。

    定められた原料とは

    青壇皮(せいたんぴ)と稲藁(いねわら)のことです。
    「青壇皮」とは、安徽省涇県地域で育った青壇木(楡「二レ」科の落葉高木)の樹皮のことで、宣紙の原料に最優良の品質とされており、耐水性と耐蝕性に優れ、きめ細かく、強度に優れているという特長があります。
    また「稲藁(いなわら)」は、安徽省涇県地域の農家で栽培された「砂田稲藁(さでんいなわら)」のみが使用されます。(中国の稲は日本の稲よりも背が高く大きいそうです。)
    優れた原料は、地域まで厳選され、また紙漉きに非常に重要な要素となる使用する水までもが定められおり、それら原料と水に熟練職人の伝統工法が合わさって漉きあげられる紙が、「宣紙」として認められます。
    宣紙が高品質で長期保存に向くというのも納得できるのではないでしょうか。

    熟練の腕を必要とする紙

    伝統的な工法とは

    漉く紙の大きさに応じた「簾(すのこ)」を用い、「複数の紙漉き職人が呼吸を合わせて純粋な手漉きで紙を漉く」という方法です。
    「宣紙」を漉くためには「熟練した技」が必要とされており、「宣紙」を漉くことができる一人前の熟練職人になるためには、数年間を要するほど至難の技だとされており、全てにおいて最高のものが合わさってこそ生み出される宣紙は貴重な紙だといえます。 (還流式と呼ばれる半自動の手漉きは、純粋な手漉きとはいえません。)

    宣紙の種類

    「宣紙」は、紙を漉く際にニジミを止める薬品を使用されることは一切ありませんが、漉きあげられた宣紙に二次加工となるドーサ引きを施した紙も宣紙として認められています。
    ドーサ引きの程度によって、以下の種類に分類されます。

    • 「生宣(二次加工なし/ニジミが多い)」
    • 「半熟宣(二次加工少な目/ニジミが少な目)」
    • 「熟宣(二次加工多め/ニジミ少ない)」

    と3種類に種別されており、日本に輸入されている宣紙のほとんどは、「生宣」と分類されています。

    墨のニジミが美しく、保存向き

    丁寧に漉きあげられた宣紙の紙質は、書き味もまた格別で、特に美しいニジミを表現することができます。
    また、虫を寄せ付けにくい性質をもち、長期保存にも最適とされており、千年以上も前から中国に継承されてきた名家の書画のほとんどに宣紙が使われてきたと言われ、重要な書類や史料の保存にも宣紙が活躍してきた事実は、その優れた特長を表しています。

    配合率や漉き方で変わる宣紙の呼び方

    宣紙には、原料の配合率や漉き方、厚みによって共通の呼称があり、下記の通り分類されています。

    • 棉料単宣(めんりょうたんせん)
    • 浄皮単宣(じょうひたんせん)
    • 浄皮羅紋(じょうひらもん)
    • 棉料綿連宣(めんりょうめんれんせん)
    • 棉料重単宣(めんりょうじゅうたんせん)
    • 棉料夾宣(めんりょうきょうせん)
    • 棉料二層夾宣(めんりょうにそうきょうせん)
    • 棉料三層夾宣(めんりょうさんそうきょうせん)

    原料配合や漉き方の違いにより、同じ宣紙であっても紙質に違いが生まれます。
    厚手の紙なのか薄手の紙なのか、またニジミが多いのか、ニジミが少ないのか… その違いについてご紹介します。

    棉料単宣(めんりょうたんせん)

    基準となる最もポピュラーな紙で、薄手です。
    棉料単宣の原材料配合率は、「青檀皮 約30%:稲藁 約70%」で製造されており、稲藁の割合が多いため浄皮単宣に比べてニジミがやや多くなります。
    墨の特長を最大限に引き出すことのできる紙質で、墨の濃度に関わらず美しい墨色を表現することができます。
    日本で最も流通している種類がこの棉料単宣です。

    浄皮単宣(じょうひたんせん)

    厚さは棉料単宣と同様に薄手です。
    浄皮単宣の原材料配合率は、「青檀皮 約40%:稲藁 約60%」で製造されており、稲藁の割合が棉料単宣に比べて少ないため、棉料単宣よりもややニジミが少なくなります。
    中国では書画一体の作品が多く制作されるため、浄皮単宣の流通が盛んですが、日本での流通は少ないようです。

    浄皮羅紋宣(じょうひらもん)

    細かな網目状の簾の目で漉かれた紙で、羅紋模様の美しい漉き目が特徴的な紙です。
    浄皮羅紋の原材料配合率は、「青檀皮 約40%:稲藁 約60%」で製造されており、浄皮単宣よりもさらに薄く漉かれるため、浄皮単宣よりもややニジミが多くなります。
    墨色が美しく表現できるとされていますが、日本での流通は非常に少なめです。

    棉料綿連宣(めんりょうめんれんせん)

    単宣よりも薄く漉いています。墨の色が最も美しく出ると言われています。
    棉料綿連宣の原材料配合率は、「青檀皮 約30%:稲藁 約70%」で製造されており、棉料単宣よりも薄いため、ニジミが多くなります。
    墨色が最も美しく表現できるともいわれますが、日本での流通は非常に少なめです。

    棉料重単宣(めんりょうじゅうたんせん)

    単宣を少し厚く漉いています。単宣より厚く漉かれることで墨色に深みが出ます。
    棉料重単宣の原材料配合率は、「青檀皮 約30%:稲藁 約70%」で製造されており、棉料単宣よりもやや厚いため、棉料単宣よりもニジミがやや少なくなります。
    日本での流通は少なめです。

    棉料夾宣(めんりょうきょうせん)

    紙を漉く際に二度すくいして漉かれているため、単宣を2枚合せにした程度の厚さがあります。
    棉料夾宣の原材料配合率は、「青檀皮 約30%:稲藁 約70%」で製造されており、紙に厚さがあるため棉料単宣に比べてニジミが少なくなります。
    紙が厚く、墨が紙に浸透するため、運筆がやや重くなりますが、紙の厚さの分だけ墨が紙の奥まで浸透するため、墨色に奥行きが出ることから力強い表現に適しています。
    日本での流通は少なめです。

    棉料二層夾宣(めんりょうにそうきょうせん)

    棉料夾宣を漉きあげた際に2枚重ねにし、1枚の紙として乾燥させています。
    棉料二層夾宣の原材料配合率は、「青檀皮 約30%:稲藁 約70%」で製造されており、紙に厚さがあるため棉料夾宣に比べてニジミが少なくなります。
    夾宣よりもさらに紙が厚く、さらに墨が紙に浸透するため、やはり運筆は重くなりがちですが、墨が紙の奥までより浸透するため、棉料夾宣よりもさらに墨色に奥行きを表現できることから力強い表現に適しています。 日本での流通は非常に少なめです。

    棉料三層夾宣(めんりょうさんそうきょうせん)

    棉料夾宣を漉きあげた際に3枚重ねにし、1枚の紙として乾燥させています。
    棉料三層夾宣の原材料配合率は、「青檀皮 約30%:稲藁 約70%」で製造されており、さらに紙の厚さが増すため、棉料二層夾宣に比べてニジミが少なくなります。
    棉料二層夾宣よりもさらに紙が厚く、さらにさらに墨が紙に浸透するため、やはり運筆は重くなりますが、墨が紙の奥までより浸透するため、棉料二層夾宣よりもさらに墨色に奥行きを表現できることから力強い表現に適しています。 日本での流通は非常に少なめです。

    紙の厚さはどの厚さを選べばよいか

    種類があり過ぎてどの種類を選べば良いのか迷われるかも知れませんが、残念ながら既述の通り日本での流通が限られていたり、流通していない種類もあるため、試してみたいと思っても試すこともできないのが実情です。
    日本の業者が紅星牌を中国から仕入れるためには、紅星牌だけがコンテナに積まれた状態で輸入する必要があり、ご存知の通り紅星牌の価格は年々上がり続けています。
    そんな中、ご購入いただける確率の低い種類を豊富なサイズ展開で仕入れることは、非常に大きなリスクを背負うことに繋がるため、ご購入いたける確率が高い棉料単宣に絞られて日本で流通しています。
    そのため、夾宣や二層夾宣・三層夾宣と大きく厚さの異なる紙は、入手が困難な状況であることにご理解いただければと思います。

    薄い紙(棉料単宣・棉料綿連宣・浄皮羅紋宣)

    紙の厚さが薄いため、紙に奥行きがないため、墨が横に広がる現象となります。
    そのため、同じ原料配合の紙であれば、薄ければ薄いほどニジミが多く、カスレが少なくなる傾向があります。
    また、紙が薄いことから運筆時にかかる紙の抵抗が少なく、軽い運筆が可能になり、線の連続性や切れ味を表現しやすくなります。
    薄い紙に適した墨の濃度は、「中濃墨・濃墨・超濃墨・淡墨が最適」で、元々カスレが少なる傾向がある薄い紙でもカスレの表現が得られやすくなります。
    適した作風としては、連綿体の作風など動きのある作風に向く傾向があります。
    「淡墨」では、薄い紙の特性であるニジミの多さを利用し、透明感のある美しい墨の広がりと立体感のある表現が可能になります。

    厚い紙(棉料夾宣~三層夾宣)

    紙が厚いため、紙の奥行きの方向へと墨が浸透するため、横への広がりは少なくなります。
    そのため、厚ければ厚いほどニジミが少なく、カスレが多くなる傾向があります。
    また、紙が厚いことから運筆時にかかる紙の抵抗が増し、運筆が重くなり、線の力強さや奥行の表現がしやすくなります。
    厚い紙に適した墨の濃度は、「普通濃度・中濃墨」で、粘りの少ない墨が適していると思われ、「一画一画をしっかり書くような単体の作風」や、「深みや重みを持たせたい作品風」に向く傾向があります。
    いかがですか。どんな作品を書きたいかによって、選ぶべき紙の厚さも自ずと変わるため、作風によっていつもと違う紙に挑戦することができれば新たな発見があるかも知れませんね。
    紙選びはとっても奥が深く、チャレンジ精神を掻き立てるものです。
    「宣紙」に関わらず、使い慣れたいつもの紙をご利用されるのももちろん良いですが、今一度お使いになる紙を見直してみると、気分が変わるだけでなく、新たな発見や筆や墨との組み合わせの試行錯誤にも繋がり、書道の楽しみがさらに広がっていきますね。

    書遊がおすすめする純宣紙 / 宣紙系書画紙

    HOGYOKUSENSHI寶玉宣紙

    純宣紙

    寶玉宣紙 / 純宣紙

    「究極の純粋な宣紙を目指す寶玉宣紙」

    寶玉宣紙は、安徽省涇県産の青檀皮・砂田稲藁・清らかな渓流水、熟練手漉き職人の卓越した手漉技術による最高級の純宣紙で、墨の濃度全てにおいて 「純粋な宣紙ならではの表現力」 をお愉しみいただけます。 なめらかな書き心地、美しいニジミとカスレの表現に優れ、淡墨では基線をしっかり残しながら放射状にやわらかに広がるニジミ、さらに淡墨の妙味である立体的な表現力を備えています。 墨・硯・水・温度など様々な条件を組み合わせることで、無限の可能性を引き出す「寶玉宣紙」で、多種多様な作品制作をお愉しみください。

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    KOSEIHAI 紅星牌

    純宣紙

    紅星牌 / 純宣紙

    「中国宣紙の代表格である紅星牌」

    紅星牌宣紙は、安徽省産の青壇皮と砂田稲藁を厳選し、生産地の水を用いて熟練職人が純手漉で漉き上げる最高級紙です。青壇皮は耐水・耐蝕性に優れ、強度と細やかさを兼ね備え、稲藁は大きくしなやか。数年の修練を要する技で仕上げられ、保存性と書画表現に優れた逸品として高く評価されています。

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    HOOHAI 鳳王牌

    宣紙系書画紙

    鳳王牌 / 宣紙系書画紙

    「羊毛筆×濃墨での揮毫で是非お試しください」

    熟練の職人が「純手漉」で漉きあげる書画紙。宣紙を好まれるお客様向けの棉料単宣に漉きあげました。 羊毛筆×濃墨での揮毫に最適で、淡墨作品にもご利用いただけます。 「鳳王牌」は墨の浸透に優れ、ニジミとカスレによる潤渇の表現に適しております。

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    ZUIOOHAI 瑞王牌

    宣紙系書画紙

    瑞王牌 / 宣紙系書画紙

    「滲みを好まれる方にはお勧めの画仙紙」

    ふんわりとした紙質でじんわりと滲みが出るのが特長です。 紙の表面が強い胡粉で効いており、筆の引っ掛かりがよく創作作品に非常に向いております。 水分を多く含んだ紙で、墨を入れた時に「実線→滲み→水分」と判るほどです。

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    SEIRYUUHAI 青龍牌

    宣紙系書画紙

    青龍牌 / 宣紙系書画紙

    「宣紙特有のパリッとした紙質が特長」

    独自の原料・配合で高品質・低価格を実現し、本画仙の中でも書きやすさに特化した紙です。 「美しい滲み」と「綺麗なカスレ」に定評があり、淡墨でお使いいただくとよりその良さが引き立ちます。 滲みがあることで、味わいある風合いを醸し出し、古典臨書・創作制作にも向いております。

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    No009 №009

    宣紙系書画紙

    №009 / 宣紙系書画紙

    「安徽省産手漉き漢字向き画仙紙」

    滲みを好む方には最適の紙です。 紙質はパリッとしており、寝かせればなお綺麗な墨色が表現できます。 濃墨・淡墨ともに美しい滲みとカスレを表現でき、抜群の書き味に富んでいます。

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  • うっとりする美しい装飾。かな作品に欠かせない「料紙」とは?

    うっとりする美しい装飾。
    かな作品に欠かせない「料紙」とは?

    「料紙」とは

    かな作品用に加工・装飾されたものを料紙とよびます。

    日本の書道史を語る上でなくてはならないのが、『かな』。
    平安時代に華やかな紙が開発され、気品漂う日本のかな文化が誕生しました。
    料紙の加工には、染紙、ぼかし染め、砂子振、金箔振、貝引きなど様々な手法が用いられ一枚の美しい紙が完成します。

    料紙のサイズ

    ・全懐紙 … 約36.5×48.5㎝

    ・半懐紙 … 約24.5×36.5㎝

    ・半紙判 … 約24.3×33.4㎝

    料紙のサイズは、漢字作品用の画仙紙とは異なる呼び名で表します。
    「全懐紙」「半懐紙」などのサイズの呼び名は平安時代に作られ、サイズは時代とともに変化していますが、現在もその呼び名が用いられています。

    現在では「全懐紙」(約36.5×48.5㎝)を基本に、半分にした「半懐紙」(約24.5×36.5㎝)の2種類のほか、大きな「特殊判」や、古筆の臨書にそのまま使用できる「古筆版」も作られるようになっています。
    また、画仙紙と同じ「半紙」「半切」サイズの料紙もございます。

    料紙の加工と種類

    ■ぼかし

    紙に色を染める加工で、柔らかくぼかしながら繊細に色付けが施されています。

    ぼかし

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    ■砂子ぼかし

    砂子(すなご)とは金や銀の箔を粉末にしたもので、ぼかした紙に糊をのせ、上から金や銀の粉を振り落として装飾されたものです。

    砂子ぼかし

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    ■切箔砂子ぼかし

    砂子ぼかしの上に金や銀の箔を種々な形に細かく切り貼付けて装飾されたものです。
    砂子よりもやや大きめの箔を用い、砂子の繊細で淡い輝きと箔の強い輝きが相重なると、より華やかに感じられます。

    切箔砂子ぼかし

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    ■具引き加工

    料紙の表面に胡粉を塗る加工が施されています。
    具引き(ぐびき)というのは紙の表面に胡粉を塗ることで、墨のりをよくする効果があります。

    具引き加工

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    また、料紙はドーサ引きというにじみ止めを施した紙が用いられます。
    ドーサ引きというのは、膠(にかわ)とミョウバンをお湯に溶かしたドーサ液を刷毛などで紙に塗って仕上げるニジミ止め加工のことです。
    かな文字は筆の先を使い、流れるように細い曲線で書くため、ニジミが多い紙ではうまく書けません。
    そのため紙の表面でサラサラと円滑に筆運びができるようドーサ引きをした紙を使用します。

    古筆臨書用紙とは

    平安時代から鎌倉時代にかけて書かれた和様書道のすぐれたものを「古筆」と言いますが、 この筆跡を学ぶうえで必要になるのが古筆臨書用紙です。
    寸松庵・継色紙・一條摂政集・高野切・針切・小島切・香紙切・本阿弥切・関戸本古今集、など。
    「清書用」・「練習用」、古筆の種類により異なる様式を再現しています。

    関戸本古今集

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    一度は使ってみたい、特別感溢れる希少な限定品

    伝統的な技法で、手のこんだ装飾を施した希少な料紙は、ずっと見ていたくなる美しさです。

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    ※限定品につき在庫がなくなり次第販売は終了となりますこと、予めご了承ください。

    書遊Onlineで販売中の料紙ランキング

    明日香 半紙判

    1. 明日香 半紙判

    繊維の風合いがある薄い紙で、5色にそれぞれ異なる模様が印刷されています。初心者向けで書きやすく、細字、かな、手紙文の練習や競書提出用など幅広く使用できるのもポイントです。

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    仮名貴族3

    2. 仮名貴族3 半紙判

    別漉き楮紙砂子入り。5色にそれぞれ違った柄が入っています。 砂子が入った上からさらに、砂子と白色の胡粉打ち風の印刷が施されています。 紙の色あいと柄共に、清楚でとても華やかな印象の料紙です。 少しにじみが出せるので、中字を書きたい方におすすめです。

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    かほり

    3. かほり 半紙判

    雁皮を主原料とした少し渋めの色に、花や波、七宝などの落ち着いた柄を印刷しています。筆滑りがよく初心者の方にもおすすめです。細字向きの料紙です。

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    まとめ

    創作意欲が掻き立てられるような美しい料紙。
    さまざまな色、装飾の料紙がございますので、つくりたい作品のイメージに合わせてお選びください。
    料紙と聞くと少し敷居が高い印象を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、
    お手頃な価格の料紙も多く取り扱っておりますので、どうぞお気軽にお楽しみください。

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  • 書道紙の正しい保存方法と「寝かせ方」

    書道紙の正しい保存方法と「寝かせ方」

    書道紙は文房四宝の中でも非常に大切な役割を果たす道具です。
    紙の厚さ、製法の違いにより多種多様な味わいを見せてくれます。
    書道紙の保存には万全の注意を払い、より良い作品づくりに活かしたいところです。

    正しい保存方法とは?

    書道紙の保存は、特に直射日光と湿気に注意が必要です。

    おすすめの保存場所

    直射日光が当たらず、風通しが良く、湿気が少ない場所をお選びください。
    桐ダンスの中、タンスの上などが良いとされています。

    おすすめの保存方法

    新聞紙や和紙で包むと、紙が呼吸しやすく、また直射日光から守ることができます。
    書道紙の下にすのこを置いて通気性をよくしたり、湿気対策として、吸湿剤や乾燥剤を利用するのも効果的です。
    また、防虫香(衣類用の防虫剤で構いません)を添えることで、虫食いの予防になります。
    ビニール素材などで密封されますと、紙が呼吸できなくなるため、シミなどの原因となりますのでご注意ください。

    紙を「寝かせる」とは?

    「紙を寝かす」という言葉がありますが、一般的に紙は漉きたてのものよりも数年経ったものが良い、と言われています。
    寝かせる期間は一概に言えませんが、10年寝かせるのが理想、という書家の方もいらっしゃいます。
    作りたい作品のテイストやご自身の好みによりますので、いろいろと試してみてお好みの期間を見つけていただければ幸いです。

    紙を寝かせるメリット

    紙を寝かせることによって余分な水分が抜け、紙の繊維が締まり、

    ①墨が紙に十分に浸透するが、にじみが少なくなる
    ②墨色が美しくなる
    ③かすれが美しくなる
    ④筆の紙離れが良くなり、書きやすくなる

    といった効果が得られます。

    紙は湿気を吸い、湿気を吐き出し、それを繰り返すことによって、糊気と水分を飛ばしていきます。
    その糊気や水分を飛ばして乾燥した状態の紙を『枯れた紙』といいます。
    この『枯れた紙』は、筆あたりが良く墨色の発色の良いのはもちろん、にじみとかすれを美しく表現することができます。
    紙を寝かせることによって、多少黄ばみやシミ(「星」と呼ばれる)が出ることもありますが、
    正しい保存方法であれば、逆に重宝がられる事もありますのでご心配には及びません。
    なお、にじみ止めや染料を使っている紙(料紙、加工紙、機械漉画仙紙 等)は、寝かせても意味がありません。
    長期保存するとかたくなったり、折れやすくなったりすることがありますのでご注意ください。

    紙も風邪を引く!?

    一方で、十分に寝かせていても保存方法を間違えると、墨をのせたときに斑点のように白く浮き上がってしまうといった「紙が風邪をひく」という現象が起こります。
    寝かせ方によって、漉きたての紙よりも質を低下させる事もありますので、紙の保存には十分な注意が必要です。

    まとめ

    作品づくりに欠かせない書道紙。保存方法に気を付けることで、作品の質もぐっと上がります。
    正しい保存方法で紙を寝かせて、筆あたりの良さやかすれの美しさを味わってみてください。

    また、近年は紙が製品化されてからお客様の手に渡るまでの期間が昔と比べて数カ月早まっており、紙の自然乾燥期間が短くなっております。
    そのため、お客様のお手元に届く時点では昔のような乾燥期間を経ておらず、ニジミが治まりきらない状態に近いため、多くの紙に「ニジミ止め」が施されています。
    このニジミ止め効果は、数カ月毎にニジミ止め効果が高まるため、昔のように紙を寝かせ過ぎると全く墨の入らない紙質に変化してしまう恐れがあるのが実情となっております。

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  • 因州和紙の魅力

    因州和紙の魅力

    書道紙の全国シェア約50%を占める因州和紙

    因州和紙は、書道紙の中で全国トップクラスの生産量を誇る鳥取県東部(旧因幡国)特産の和紙です。
    書道や書画・水墨画に用いる画仙紙の生産量は日本一となる全国の約50%を占め、書画に適した風合いの良い画仙紙として利用されています。

    中でも三椏(みつまた)を主原料とした因州画仙紙は、 きめが細かく、筆運びが滑らかなことから「いくら書いても筆が傷みにくい」や「墨がかすれることなく長く書ける」という意味で 「因州筆切れず」といわれ、特に仮名書作品用として重宝される高品質の書道用紙として数多くの書道ユーザーに親しまれています。
    また、和紙としては日本で初めて経済産業大臣指定伝統的工芸品に指定されています。

    書道紙に向いた天然繊維を活かし、優れた特徴を持つ因州和紙

    因州和紙の特徴は、天然繊維の特徴を活かした温かみとしなやかさです。
    酸化しにくい因州和紙は自然な強さを持つことから実用性に優れ、「他の和紙で一枚書くうち二枚書け、滑らかで早く筆がすすむから墨も減らない」と言われています。

    手間をかけてつくる最高品質の紙

    因州和紙は楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)などの靱皮繊維を原料とし、これらの長い繊維を均一に絡み合わせ、一枚一枚を漉きあげて乾燥する伝統的な製法で作られます。
    非常に手間の掛かる製法ですが、熟練の職人による長年培われた技術と経験から、最高品質の紙が作られています。

    因州和紙の制作工程

    因州和紙は、原料づくりから始まります。

    1. 原料作り
      作りたい和紙によって原料を選び、柔らかくして煮やすくするために水に浸しておきます。
    2. 煮る
      不純物を取り除く工程で、和紙に必要な繊維素だけを取り出します。
    3. 水洗い、晒し
      繊維素だけを残すため、清流にさらし不純物を取り除きます。
    4. 叩解
      結束した繊維を機械で叩き解します。繊維をほぐすことで、紙漉き時に原料の特徴を引き出すことが出来ます。
    5. 紙漉き
      漉舟に水をはり紙料を入れて汲み上げます。紙全体が均一な厚みになるように漉きます。
    6. 脱水
      漉いた紙の形を崩さないように、十分に水分を取り除きます。
    7. 乾燥
      脱水した紙を一枚づつ干板に張り付けて乾燥させます。
    8. 裁断
      包丁と切り板と定規のセットで行う伝統的な「手裁ち」や、機械で裁断を行います。

    因州和紙の原料について

    因州和紙の主な原料は、楮(こうぞ)・雁皮(がんぴ)・三椏(みつまた)の3種の中から目的の和紙に適した原料を選択し、紙漉きが行われます。
    江戸時代には因州和紙の原材料である楮と雁皮は重要な原料として、亀井侯文書に「切ってはならない木」と記され、これらの原料と品質を高める綺麗な清流に恵まれ、紙漉きの技術が発達しました。

    因州和紙の歴史と伝統

    因幡国での和紙生産の歴史は古く、8世紀前半(奈良時代)のものが確認されており、これは日本で最古期のものとして奈良の正倉院に保存されています。
    江戸時代には鳥取藩に上納する藩の御用紙(ごようし)や、庶民が使う紙として盛んに生産され、また藩の輸出品となり、保護策がとられています。
    因州和紙が現在のように全国的な知名度を確立したのは、第二次世界大戦後のことで、西洋紙の普及にともなって全国的に和紙の生産が急速に衰退する中、新しいタイプの和紙を生産し続けた結果、全国的なシェアを獲得するに至りました。

    伝統工芸としての因州和紙

    因州和紙は和紙としては日本で初めて経済産業大臣指定伝統的工芸品に指定されました。
    伝統的工芸品の指定にあたっては、

    • 製造過程の主要部分が手作りであること
    • 伝統的技術・技法によって製造されること
    • 伝統的に使用されてきた原材料であること

    などの要件規定が定められ、「手すき和紙」の伝統技術を継承する因州和紙は、この要件を満たしていると認定され、1975年(昭和50年)に全国の和紙の産地の中で一番早く「伝統的工芸品」の指定を受けました。
    現在でも6名の伝統工芸士が、因州和紙の製造技術の伝承と向上にあたっています。

    音風景百選に選ばれた因州和紙

    因州和紙の紙漉きの際、静かな山中で清らかな水に溶かした楮や三椏の繊維を簀桁を揺らせて紙を漉き上げる「ちゃっぽん、ちゃっぽん」という音が、伝統的な風物詩として評価されています。
    音環境を保全する上で特に意義があると認められた因州和紙の紙漉きは、1996年(平成8年)に環境庁(現在は環境省)による「残したい”日本の音風景100選”」として、伝統的な地場産業の音、生活との関わりの深い音と評価されています。

    原料にこだわった因州の機械漉き

    因州和紙は全ての和紙が手漉きというわけではなく、機械漉きの紙も漉かれています。
    機械漉きと聞くと、常に均一な商品が製造できるように聞こえますが、均一の紙を漉くことは非常に難しく、日々変化する気候や素材の個体差の見極めによって、職人の経験と技術と勘で機械の温度や速度を巧みに操りながら、因州の機械漉き和紙が作られています。
    「手漉きに劣らぬ品質と風合いの紙」は、日々研究が行われ、着実に技術が磨かれ続けています。

    安価で高品質な紙への挑戦

    習字や書道の練習は、繰り返し繰り返しの反復練習の練習量が非常に重要なことから、消費者が買い求めやすい価格に抑えた製品を作ることも重要な使命です。
    様々な効率化を図り、製造コストを極限まで抑える努力が日々行われ、高品質でありながら低価格の製品が製造されています。

    書遊Onlineで人気の因州和紙のご紹介

    因州和紙の中でも、書遊Onlineで特に人気がある商品をご紹介いたします。
    どれも納得のいく紙ばかりです、是非一度お試しくださいませ。

    極品玉蘭箋

    春蘭箋

    蘭渓半紙

    楮紙

    唐紙

    白鶴

    学生白鳳

    因州画仙 飛鳥

  • 紙の表裏・上下

    紙の表裏・上下

    紙の表裏

    紙にも表裏があります。
    どちらが表か分からなくなった時はまず紙の表面を触ってみると良いでしょう。

    一般的に、スベスベしたなめらかな方が表、ちょっとザラザラしたほうが裏です。
    紙を漉く時にすくい上げる行程で表裏ができるため、表面に凹凸のある面が裏になり、均等な面が表です。

    手触りの質感で判断するとわかりやすいですね。

    手漉きの紙の場合、他にも表裏を見分けられる方法があります。それは紙の裏面に見られる「刷毛目」です。

    紙を作る工程を考えるとその理由が分かります。

    手漉きの紙を作られる時には大きな鉄板に貼りつけて紙を乾かす工程があります。

    鉄板と紙の間に空気が入らないように刷毛で裏面を撫でるため、よく見れば手漉きの紙の裏面には刷毛の跡(刷毛目)があるのがわかります。機械漉きの紙では大きな機械式に代わり、そういった手作業はありませんので、刷毛目がつくことはありません。刷毛目があるかないかが大きなポイントです。

    紙をよく見ないと刷毛目がわかりにくいかもしれませんが、表裏を判断する上で有効な手段だと言えます。

    刷毛目がない場合も考えてみましょう。

    実は手漉きの紙でも機械漉きの紙でも、製造工程の時点で紙に表裏が生まれます。

    手漉きの紙でいうと、すのことの接着面が紙の裏になります。すのこに接着している面は凹凸が生まれるためザラザラとした質感になります。
    機械漉きの紙は、毛布と巨大なローラーに挟まれて出来上がりますから、毛布があたっている面が紙の裏になります。

    刷毛目のような特徴がないため、なかなか目で見るだけでは見分けが付きにくいところかもしれません。

    大きなサイズの紙を購入したときも、表裏が分かりにくいことがありますね。
    画仙紙や中国の宣紙など大きなサイズの紙は1反が4つ折りに畳まれています。

    この場合は折り畳まれている内側が表になります。

    紙の上下

    紙の上下を見分けるには、まず紙に模様があるかないかで考えてみましょう。
    文様や植物柄など、紙に柄があるものがあります。

    植物柄などには上下がありますから、柄の向きを考えると分かりやすくなります。

    上下区別なく使える連続紋様がありますので、その場合はどちらでも構わないでしょう。

    柄などがなく無地の場合は上下の区別はありませんから、お好みでお使いいただけます。

    四角形の色紙などでも、上下の区別に悩む方も多いのではないでしょうか。
    色紙の場合は、無地や金縁無地のものは上下の区別なくお使いいただけます。もし柄や色などがある場合は、それぞれに上下が考えられます。例えば、上下に模様がある色紙なら、模様と色紙の端の余白が多いほうが上で、少ない方が下になります。

    砂子の散らしが入っているものは、散らしが細かい方を下に、大きい方が上になります。平均的に散らしが入っている場合は、散らしの余白が多い方が上に、少ない方が下にくる方がバランスよく美しいでしょう。

    色が付いたものの場合は、景色で考えるとわかりやすくなります。

    空をイメージする青色系は上に、土をイメージする茶色系は下にするとよいでしょう。

    濃淡がある場合は、濃い方を上に、淡い方を下にするとよいでしょう。

  • 書道紙のサイズ

    書道紙のサイズ

    書道の紙といえば、何が思い浮かぶでしょうか?
    実は書道紙のサイズには種類や呼び名がたくさんあるのです。
    あらかじめ規格サイズに裁断されていますので、ご自身の目的にあった紙のサイズを選びましょう。
    種類が多くて分かりにくいかもしれませんが、目的や用途から選んでいただくと難しくありません。
    書道紙のサイズについて、これから分かりやすくご紹介いたします。

     書道紙の基本サイズは四尺画仙

    書道紙の中で最も基本となっているサイズは、四尺画仙(よんしゃくがせん)です。
    寸法は、約69×136㎝。別名を「全紙(ぜんし)」・「小画仙(しょうがせん)」・「四尺物(よんしゃくもの)」と呼んでいます。
    「四尺画仙(全紙)」を基本とし、これをタテ半分に裁断したものを「半切(はんせつ)」・「条幅(じょうふく)」と呼んでいます。公募展などに出す作品用には、公募展で決められたサイズがありますので、指定のサイズに合わせます。公募展のサイズは、額装したときのサイズですので注意しましょう。
    書遊Onlineでは特寸サイズの中からお選びいただけます。

    代表的な紙のサイズ

    代表的な紙のサイズや呼び名を大きいものから順に表にまとめました。下図と合わせてご覧ください。

    No. 紙のサイズ ふりがな サイズcm(横×縦) 別名称
    1 2×8尺 2かける8しゃく 約60×240cm 2×8(にはち)
    2 尺八屏 しゃくはっぺい 約53×234cm 中国規格のサイズ
          約53×228cm 日本規格のサイズ
    3 六尺画仙 ろくしゃくがせん 約96×180cm 大画仙
    4 3×6尺 3かける6しゃく 約90×180cm 三六(さぶろく)
    5 2×6尺 2かける6しゃく 約60×180cm 二六(にろく)
    6 五尺画仙 ごしゃくがせん 約84×150cm 中画仙
    7 四尺画仙 よんしゃくがせん 約69×136cm 全紙(ぜんし)・小画仙(しょうがせん)・四尺物(よんしゃくもの)
    8 聯落ち れんおち 約53×136cm ―
    9 半切 はんせつ 約34.5×136cm ―
    10 八つ切 やつぎり 約17.5×68cm ―
    11 全懐紙 ぜんかいし 約36.5×48.5cm ―
    12 半懐紙 はんかいし 約24.5×36.5cm ―
    13 半紙 はんし 約24.3×33.4cm ―

    よく使われる紙のサイズと呼び名

    四尺画仙(よんしゃくがせん)

    寸法は、69×136cm。別名を全紙(ぜんし)・小画仙(しょうがせん)・四尺物(よんしゃくもの)と呼びます。

    半切(はんせつ)

    寸法は、34.5×136cm。半切は四尺画仙(全紙)をタテ半分に切ったもので、伝統的に最も使われてきたサイズです。

    聯落ち(れんおち)

    寸法は、53×136cm。全紙を3/4にカットしたサイズです。
    公募展などで使用される、53×228cmの紙を同じ呼び方で呼ぶ場合もあります。
    しかし、現在では『本当の聯落ち』を使用する頻度が減っていることから、『聯落ち』とは「紙の幅」を指していることが多くなっています。
    この場合、「聯落ち」≒「聯落ち幅」≒「53cm幅」と解釈する必要があることも少なくありません。
    つまり、長さの確認を必ず行うことが必要になります。

    尺八屏(しゃくはっぺい)

    中国規格のサイズで、寸法は約53×234cm。日本規格のサイズは、約53×228cmです。
    長さに約6cmの差があることになりますが、いずれも公募展用として広く使用されています。

    2×8(にはち)

    2尺×8尺(寸法約61×242cm)のことですが、通常、「2×8(にはち)」というのは公募展での額サイズを指します。公募展などによく使われる最も大きいサイズです。注意が必要なのは、公募展のサイズは額装したときのサイズになりますので、「2×8(にはち)」の額サイズにマット部分を見せて作品を飾る場合は、少し小さめの53×228cm(1.75尺×7.5尺)の紙をお選びください。
    また、額一杯に作品を収め、マット部分を見せずに飾る場合には、60×240cmの紙をお選びください。

    2×6(にろく)

    2尺×6尺(寸法約60×180cm)のことですが、「2×8(にはち)」と同様、「2×6(にろく」というのは公募展での額サイズを指します。
    「2×6(にろく)」の額サイズにマット部分を見せて作品を飾る場合は、少し小さめの約53×170cm(1.75尺×7.5尺)の紙をお選びください。額一杯に作品を収め、マット部分を見せずに飾る場合には、60×180cmの紙をお選びください。



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  • 書道紙の「手漉き」と「機械漉き」

    書道紙の「手漉き」と「機械漉き」

    書道に使う紙は、製法によって「手漉き」と「機械漉き」に分けられます。
    もともと書道紙は手漉きですべて作られていましたが、西洋から洋紙(機械漉き)の技術が伝わり、機械漉きでも作られるようになりました。
    一般に、“手漉きの紙=よくにじむ”、“機械漉きの紙=にじみにくい”という印象を持たれる方が多いのですが、実際にはそういうわけではありません。
    ニジミに関しては、サイジング剤(にじみを止める薬)という薬剤で調整し、紙の原料の配合によってもニジミの程度に差が出ます。
    機械漉きの技術が近年進化し、手漉きに近い機械漉きの紙もあります。
    書遊Onlineでは、製法のほか、ニジミやすさの目安を載せております。
    書道紙を選ぶ際の参考にしていただければ幸いです。

    こちらのコラムでは、日本の和紙における「手漉き」「機械漉き」の製法の違いと見分け方、特徴についてご紹介いたします。

    手漉き紙の製法

    手漉きの紙漉きの様子

    煮熟(しゃじゅく)

    手漉きの原材料を煮て、必要な繊維質を取り出します。
    和紙は、主に楮(こうぞ)・雁皮(がんぴ)・三椏(みつまた)を原材料に作られます。
    ソーダ灰を入れて煮ると白い紙になり、 何も入れずに煮ると自然の生成り色の紙になります。

    煮熟

    晒し(さらし)

    煮た繊維質をたっぷりの水に晒します。
    木の皮を煮ることで出てくる灰汁(あく)を洗い流します。
    昔は川の水を使って行われていましたが、今では大きな桶を使いたっぷりの水で晒しています。

    晒し

    叩解(こうかい)、叩打(こうだ)

    繊維質を叩き、繊維と繊維以外のものに分離させて、さらに細かい繊維を取り出します。
    叩きほぐすことで繊維がほぐれ細かく柔軟になります。
    不純物を取り除き、純度の高い良質の和紙にするためです。
    叩解した原料は一度脱水します。

    攪拌

    再度たっぷりの水の中で攪拌し、「とろろあおい」を混ぜます。
    とろろあおいの根を細かく潰して水に漬けておくと、ねばねばとした液体になります。
    このとろろあおいが、楮の繊維を均一に水の中に広げ、簀の上での水の引き方を調節する役割を果たすのです。
    攪拌がだんだん進むと、どろどろのお粥のようになり、繊維がふわふわと水面に浮いてきます。
    叩解が不十分だと、きちんと分散されないため漉き溜まりができる原因になったり、粗く腰の弱い強度の低い紙になってしまいます。

    紙漉き

    溶液を入れた漉舟(すのこ)を上下左右に揺らしながら漉いていきます。
    以前は、漉舟を漉槽に沈めてそれを持ち上げて濾していましたが、大きな紙だと均一な厚みで漉くことが難しいため、漉舟を固定して上から溶液を流し込むスタイルになったそうです。
    揺らして漉く方法は「流し漉き」と言われ一般的な手法ですが、すのこを動かさずに水分を落とす「溜め漉き」と言われる手法もあります。
    地域によって作り方が少し異なります。
    流し漉きは均一に漉くのが難しいとされています。

    紙漉き
    紙漉き
    紙漉き

    水抜き

    圧力をかけて余分な水分を落とします。
    一枚一枚漉いた紙をある程度まとめてひとかたまりにし、水抜きします。
    水抜きしない作り方をする地域もあります。

    漉いた紙をひとかたまりにする

    乾燥

    天日で乾燥させます。
    カチカチに乾燥するまで約10日間ほどはかかるそうです。
    カチカチに乾燥した紙の塊を、今度は一枚ずつはがすために水に浸します。
    浸しすぎても紙が破けてしまうし、水が少ないとはがれないため、とても慎重に作業を行います。
    大きな鉄板をアイロンのように熱し、そこに一枚ずつはがした紙を大きな刷毛を使って空気が入らないよう貼りつけて乾燥させます。
    手漉きの和紙の裏面に刷毛のあとが見られるのはこのためです。
    今ではほとんど鉄板が使われていますが、昔は木の板に貼り付けて天日乾燥させていました。

    刷毛で貼り付け
    乾燥

    ついに和紙の完成です。
    それぞれの工程で、職人の熟練の技術が必要とされる手漉きの和紙。
    ようやく出来上がった和紙は、必要なサイズに裁断されて製品になります。

    機械漉き紙の製法

    全てにおいて手漉きとは比べものにならなほど大きな機械を使います。
    大きな機械を使うことで、手漉きに比べて効率的に大量生産が可能となります。

    機械漉きの機械

    離解(りかい)

    大きな釜で機械を使い攪拌しながら、原料を煮ます。
    手漉きとは違い、パルプが主原料です。

    離解

    叩解・洗浄

    大きな釜で繊維質を叩き、繊維と繊維以外のものに分離させて、さらに細かい繊維を取り出します。
    叩きほぐすことで繊維がほぐれ、細かく柔軟になります。
    さらにたっぷりの水の中で攪拌していきます。
    ここでも手漉きよりも大きな機械で行います。

    紙漉き、脱水

    大きなベルトコンベアー式の機械を使い、すのこの代わりに硬い毛布を使用して紙を漉きます。
    毛布伝いに水分が下に落ち、紙の素が毛布の上に残ります。
    その後、いくつかの巨大なローラーで圧力をかけ、脱水を行います。

    紙漉き、脱水

    乾燥

    大きなドラム型のアイロンをあてて巻きながら、直接乾かします。
    アイロンをあてた面がツルッとしたきれいな紙の表になります。
    紙の裏面には毛布があてられていますので、手漉き紙のような刷毛目が紙に残りません。
    ドラムから出てきた紙をロール状に巻き取り、各サイズに裁断します。

    乾燥

    「手漉き」と「機械漉き」の見分け方

               
    手漉き機械漉き
    紙の裏面 刷毛目がある。刷毛目がない。全体的にうっすらと毛羽立ち(毛布の跡)がある。
    すのこ目(すの目とも) すのこ目がある。すのこ目がない。

    刷毛目

    手漉きの和紙は、乾燥させる際に大きな刷毛を使うため、紙の裏面に刷毛目が残ります。
    ちなみに、厚い紙には腰の強い刷毛を使うため刷毛目がしっかりつきますが、薄い紙には柔らかい刷毛を使うため刷毛目はうっすらです。

    すのこ目

    紙を漉く際に、手漉きの場合はすのこ(すだれ)を使うため、紙の表面にすのこ目(すの目)という縦横の線ができます。
    手漉きに似せた機械漉きの紙にも、すのこ目がある場合があります。

    手漉きのすのこ
    すのこ目(すの目)

    “手漉きの紙=よくにじむ” ではない理由

    ニジミは、原材料の配合や薬品によるニジミ止めで調整できる

    機械漉きだからニジミが少ない、手漉きだからニジミが多いというイメージをお持ちの方も少なくないようですが、実際にはそういうわけではありません。
    機械漉きでも手漉きでもニジミの調整を行うことができます。
    近年はニジミの少ない紙が好まれる傾向があるので、相対的にニジミが少ないように調整されている紙が多くなっています。
    和紙は主原料である楮・三椏・雁皮の割合が多くなればなるほどニジミが少なくなりますし、薬品を使ってニジミの調整をする場合もあります。

    ニジミの調整(サイジング)が行われるようになった背景

    昔は紙が漉かれた後、工場で一定期間寝かされた上で出荷され、問屋様・小売店様での寝かす期間を経て消費者に届き、さらには消費者が一定期間紙を寝かした上で使用されてきました。
    完成後の紙を「寝かす」工程が、いくつもの段階でなされていたのです。
    近年では、消費の減少とともに紙を「寝かす」という工程が省略されるようになってきています。
    そのため、消費者が購入後すぐに使用できるようにと、薬品を用いてニジミの調整を行うようになっています。
    このニジミを調節する薬品をサイジングと呼び、おおよそ10段階に分けられ、ニジミが調整されています。
    工場から消費者の手に渡るまでの期間を想定して調整が行われているため、消費者は紙を寝かすことなくすぐに使うことができるようになっています。
    すぐ使えて便利な反面、ニジミ止めが施された紙は「紙を寝かす」ことで紙質が大きく変わり、別の紙と思えるほどに変化してしまうことがあるので注意が必要です。 (一方、ニジミ止め加工が施されていない紙は「紙を寝かす」ことで水分や糊気が飛び、ニジミが抑えられたり、紙が締まることで書きやすい紙になります。)

    紙の出荷

    その他にも書道紙には、ニジミ止めに胡粉(ごふん)が使われているものもあります。
    胡粉が施された紙は、さらっとした手触りとマットな質感で白色が美しいのが特徴です。
    表面に細かい粉をまぶしたような質感なので、筆運びに少し引っかかりを感じますが、墨とのコントラストが美しくニジミにくい紙だと言えるでしょう。

    玉山

    ▲ 胡粉が使われている書道紙「玉山」

    まとめ

    書道紙の「手漉き」「機械漉き」についてご紹介しました。
    「こんな表現がしたい!」と思ったときに、「なら、こういう紙を使えばいいんだ」ということがわかるようになると書道がもっと楽しくなります。
    今回は書道紙の製法による違いをご説明しましたが、手漉き紙といっても、もちろん種類によって書き味は全く異なります。
    機械漉きでも同様です。
    さまざまな紙をお試しいただき、書道紙の奥深さを体感していただけますと幸いです。

    書遊Onlineでは、800種類以上の書道紙を取り扱っております。

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